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「☽ 黒崎一護生誕祭創作小説」
2015生誕小説 『束の間、その瞳に贅沢な微睡を』

2015黒崎一護生誕祭小説 …『束の間、その瞳に贅沢な微睡を 』

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黒崎一護君に捧げます。お誕生日おめでとう!

短編SS…『束の間、その瞳に贅沢な微睡を』
        仮題「殲滅上等な男たち・・・報酬は愛憎なのか――――」より


    (2015/09/27に、当初、子記事4つに分けた物から子記事1つへ纏めました。)




【一】
現世の空と背中合わせのその存在。
それは『異』なる空間。
この空気の歪さに合わせるかのようにその色は、死者と生者の均衡を司る広大な瀞霊廷の力に因って溶かされ、現世の色とも変わる…。
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瀞霊廷…
そこは抗いようもない威圧感が、意味もなく迫りくる異空間。
その役目からすれば、神聖で殊更に当たり前な威圧感だと、誰もが信じて疑わない。
それでもその意味を、更に更に深く考える者は、確かに此処には存在した筈だ。
過去からも、今でも、きっと、何人も…


『こんな造りで誰をも鼻先で黙らせる事が、
     そんな事が、ここの重大な役割なのか…?』と


しかし、そんな威圧感が充満した空間であっても、それは存在していた。
まるで―――そう、ささやかな褒美のように。
堅苦しい聖域にも、ほんの少しの褒美。憩いの場としての死角の存在だ。

この異空間に張り巡らされた歪な塀廻りには構造上、大きな通りからは見えない位置に小さな窪みが幾つもある。そして、さぼるにはうってつけな存在として、それは成り立っていた。

その窪みが何の為に存在しているかは、平隊士にとっては意味のない質問だろう。答えは決まっているだろうし、それは簡単な回答で大した問題ではないからだ。
只、そんな優しい一面を一部の隊士に提供しているこの域の存在は、単純に嬉しい事だろう。そして、そこに対する皆の反応は、戦闘系の警備隊士にとっては、過去からも、今も、一切変わらない筈だ。

だが、その片隅。
更に塀奥にある不思議な階段の存在は、大方の者の記憶からは除外されている。

そこは、不思議な領域だ。
分かった上で角度を変えてどう見ようとも、曲がり角や塀の窪みからでも階段の存在が判断すらできない死角。まるで最大級の褒美のように、一切を遮断できる空間だ。
いや、認識できないという理由は、実際死角の所為だけという訳でもない。
だが、確かにその怪しい気配だけは、見せつけている。

深く深く存在し、だからこそ一般隊士には更に近づけない何かの力も働いていた。
不思議な抑制力もあり、一歩として立ち入る事は出来ない空気も漂う。
其処にはきっと何かがある。しかし、何となく立ち入る事は躊躇われる、という不思議な感覚だけは、誰でも持つ事はできるようだ。
此処にあって、更に異質な高威圧領域という名として囁かれ、語り継がれていた位置の存在。そんな互い違いな石塀で隠された不思議な領域は、此処護廷には過去から幾つか存在した。

それを更に面白がり、自身の力で歪めてしまう者が、昔から居たのも事実。
だからさらに空間が歪んでしまう。
結果、その威圧感は、単なる平隊士にはきつくて堪らない。
相反して、余計な者が立ち入れないという事で、更なる上位者には嬉しいものとなる。まるで誂えたかのような居心地の良い領域となっていた。

今。
そう今でも、
そのあからさまな力によって歪められた存在の「そのもの」を知っているのは、やはり・・・あの一等上位で危険な男たちだけだ。

――――そんな捩れた空間が、ここ瀞霊廷では其処彼処に存在する――――
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